2007年06月18日

レンタルメモリ「ブロークン・フラワーズ」

ヌボォーっとしてるし、ルックスもそんなにいいわけではない。
けど、女にモテる奴って、いるよなー。

ぼかぁ、羨ましいよ。



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ジャームッシュの作る間がまさに職人技と思わせる、色んなことに思いを巡らせてくれるある意味、映画の面白さが詰まった作品。




ストーリーは




かつては多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストンは、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る日々。そんなドンに恋人のシェリーも愛想を尽かして出ていった。そこへ、差出人不明のピンクの手紙が届く。便せんには“あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります”と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストンは、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった。




こんな感じ。





以前の恋人を訪ねるといえば「ハイ・フィデリティ」(2000)(主演ジョン・キューザック。ジャック・ブラックも出てる)を思い起こして、アレはアレで僕はけっこう好きだったんだけどこの「ブロークン・フラワーズ」はもっと人間について深みのある話が構築されてると思っちゃうな。



あと谷崎潤一郎の小説で「白蛇」ってなかったっけ?

多くを語らず如才なく佇む(しかもモテる)ビル・マーレイを見てるとその小説に出てくる男を思い出した。







仕事で成功を収め、生活に困らなくなった男は自由気ままに生きて、しかし、目標だったり生きる糧というのがない状態。

全てが受身の生き方に陥ってしまっている。
本人はそれに対してストレスを感じたりしていないのだけど。


しかし、それじゃイカンとばかりにおせっかいを焼く隣人がなんだかすごくいい奴に見えてしまうんだよね。






そしてその彼のプランどおりにもと彼女を訪ねるたびに出る主人公のビル。





シャロン・ストーンから始まって、ジェシカ・ラングなんてけっこう豪華な女優陣が登場するわけだけど最初は意外なくらいみんな素直にビル・マーレイの訪問を受け入れる。

ただ、肝心の自分の子供を産んだ女性なのかどうかがわからない。

ヒントとなりうるピンク色に関してはほぼ全員匂わせたりするけどね。






で、見ていると過去に遡るにつれて再会が段々とつらい感じになっている。
まるで、過去を振り返り過ぎるのはよくないことなんだと警告されるが如く。

そして、それは彼の人格変化の証だったのかも。
若いときにはつらい別れ方をしてるけど歳を重ねるごとに(よく言えば)柔らかくなったビルはいい関係のまま別れる術を身につけてしまったとかね。






ただ、受身だった彼の生き方がいやいやながらも自分で動いた結果、能動的な衝動が生まれる。

ラスト近くでね。




しかし、自分が数々の女性に対して気付かぬうちにやっていた仕打ち、その精神的苦痛というか、うまくいかないときのモヤモヤ感、単純に言うとストレスに打ちのめされてしまうわけだ。





思うが侭にいかないことで気づかせる、それを象徴するラストの一回転ショットとビルの表情は凄く印象に残ったし、なんとなくジーンときてしまったよ。



まさに僕の思い込みな感想なわけだけどそうやって例えば自分をも振り返らせてくれるような思考の時間を与えてくれるジャームッシュの間ってホントに好きなんだよね。

話が見えないという感想もあるだろうし、退屈だと言う人もいるだろうけど僕は大好きな映画の一つだ。






因みにラストの車からじっと見てる若い奴はビル・マーレイの実の息子なんだって。

あと、久々に見たクロエ・セヴィニーがやっぱり可愛くて健康的な役柄でよかった。。




BROKEN FLOWERS

(2005)

上映時間 106分

「人生は思いがけない驚きを運んでくる」


監督・脚本: ジム・ジャームッシュ
出演: ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン、ジュリー・デルピー、クロエ・セヴィニー
posted by はやし at 03:15| 熊本 ☔| Comment(14) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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